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琵琶湖は大きいのでいまでも生業としての漁業が成立している。そして海洋の沿岸に漁港があるように琵琶湖にも漁業の基地としての港がある。わたしの育ったところにも赤野井漁港という中規模の船着き場があった。

琵琶湖の魚で有名なのは鮒ずしだろう。乳酸発酵させた熟れ鮨なので、臭くて食べられないという人がいるが、こればっかしは慣れだと思う。あるとき関東の知人から、ぜひとも食べてみて下さいと「くさや」という干物のようなものをいただいたことがあったが、問題なく美味しかった。鮒ずしはニゴロブナという鮒を原料に作られる熟れ鮨で、子供の頃は家で漬けていた。樽に漬け込むので外見は大根のお漬物とまったく同じように見える。

祖父は毎年鮒ずしを漬けていた。20センチぐらいのニゴロブナの鱗を取って、エラのところから針金のような道具で内臓を取り出したのち塩をまぶして樽に漬ける。塩をケチると腐敗してしまうので塩のなかに魚がいるような感じで、一樽で50匹ぐらい漬け重石をのせる。半年以上漬け込んだ後で取り出して一匹ずつ綺麗に水洗いする。このとき鮒は硬く石のようにカンカラカンになっている。これに今度はご飯を詰めて漬け込む。早くて3ヶ月すると食べられるようになる。大切なのはハエが卵を産み付けないようにしっかりカバ-しておく。だだし、鮒ずしは常食ではなく祭りや法事などの「何度事」のときにしか出てこない。下痢などしたときには、鮒ずしのご飯のところを薬だといって食べさせられた。漬かりすぎると酸味が強くなるが、そのあたりは好き好きということだろう。

熟れ鮨は他の魚でも作れるが鮒ずしほど手間をかけない。琵琶湖特産のハスの熟れ鮨も美味しい。栗東にはドジョウ鮨というドジョウを使った熟れ鮨があるが、あれは臭くて恐ろしくてわたしにも食べられない。

湖国では鮒の子供のことをガンゾと呼んでいたが、たいていはニゴロブナの子供だった。小さな川にもうじゃうじゃといたし、簡単に採れた。それが今では貴重な魚になっているとか。ホンモロコについでガンゾも琵琶湖から少なくなっているとは悲しいことだ。

去年、たまたま鮒ずし屋さんを訪ねた時の写真。今は樽ではなくポリ容器が使われてはいるが、魚という文字がなければ沢庵漬けのように思うだろう。
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